東京都の不動産市場は、この1年間でも住宅地と商業地ともに大きな価格上昇を記録しています。特に住宅地は+4.1%、商業地は+6.3%と堅調な伸びを見せています。さらに、過去11年にわたる変化を見ても、住宅地は+23.5%、商業地は+50%と、急激に値上がりしています。特に、新型コロナの影響を受けた後も、この上昇は止まることがありません。
そこで、今回は東京都の土地価格の動向を詳細に見ていきます。
そして、今後の不動産購入のタイミングについても考察していきます。

東京都の土地価格の上昇
2024年に入る前に発表された東京都の土地価格は、引き続き上昇傾向にあります。特に住宅地と商業地の上昇が顕著で、10年間でそれぞれ+23.5%、+50%と、どちらも過去最高の水準に達しています。
住宅地と商業地の違い
- 住宅地:東京都内全体で上昇していますが、都心3区(千代田区、中央区、港区)は特に高い上昇率を記録。
- 商業地:商業地でも上昇は見られ、特に再開発が進んでいるエリアや観光客が集まる地域では高騰しています。
エリア別の価格上昇傾向
東京都内で最も顕著に価格が上昇しているのは、都心3区。これらのエリアは、オフィスビルや高級マンションの需要が高いため、価格の伸びが特に大きいです。
さらに、多摩地区でも一部エリアは上昇が見られ、特に武蔵野市や立川市のような繁華街がある地域では、住宅地や商業地ともに価格が上昇しています。
容積率と土地価格の関係
容積率とは、土地の面積に対してどれだけの建物を建てられるかを示す指標です。容積率が高いエリアほど高層マンションやオフィスビルが建設可能で、土地価格の上昇率も高い傾向にあります。
- 高容積率エリア:都心部の高容積率エリア(400〜800%以上)は特に上昇率が高い。
- 低容積率エリア:戸建てが多いエリアでは、上昇率が低い傾向にあります。
東京都の不動産価格上昇の背景
東京都の土地価格上昇にはいくつかの要因があります。特に金利の低下が影響しており、アベノミクスによる異次元緩和政策が住宅ローン金利を大幅に引き下げました。その結果、購入力が高まり、需要が増加しました。
さらに、株高の影響を受けた富裕層による投資や相続税対策としてのマンション購入が、東京都内の不動産市場を押し上げています。
2024年以降の不動産価格予測
2024年以降、金利が上昇し始める可能性が高いです。これにより、住宅ローンの返済負担が増え、不動産購入が難しくなる可能性があります。特に、変動金利を選んでいる人々にとっては、金利上昇の影響が大きくなるでしょう。
また、アメリカの大統領選挙や、株式市場の動向が日本の不動産市場にも影響を与えると予想されます。

東京都の土地価格のリスクと影響
金利の上昇、株式市場の動向、さらにはアメリカの経済情勢などが、東京都の不動産価格に大きな影響を与えるリスクがあります。特に高価格帯のマンションでは、株価の動きに敏感に反応するため、慎重な投資判断が求められます。
これから上がりそうな地域
東京都内では、いくつかのエリアが今後注目される可能性があります。
- 23区内:都心部のマンション価格は高騰しており、バブルのような状況に。今後、エリア選びが重要です。
- 多摩地区の中央線沿線:既に価格が上昇していますが、京王線沿線など、さらに発展が期待されるエリアがあります。
結論:買うなら、売るなら
東京都の不動産市場は今後も需要が高い一方で、金利の上昇や建築費の増加など、購入コストが上がっていく可能性もあります。特にマンションを購入する際には、慎重な選択が求められるでしょう。
買うなら、物件選びを慎重に行い、今後の金利動向や市場の変動を見据えて決断することが重要です。